シナプス後藤です。

昨日、フェルメール 光の王国展に行った話を書きました。


全ての絵を見て回ったのですが、結局私の中で一番の驚きは、iPodの活用でした。
昨日も書いたように、芸術は良く分かりません。芸術自体が芸術家の心の中を描いたものですから、そもそもが精神世界に訴えかけるものであるように思います。
しかしながら、そんなものは普通の人には良く分からないのではないでしょうか?歴史や拝見を知って、その時の芸術家の状況や心理を読みとって、初めて分かる絵画と言うモノも有るでしょう。

そういう付加情報を理解するためにこの展覧会ではiPodを貸し出していました。
01_ガイドiPod案内

02_iPodこれが貸し出されるiPod


展示会は通常、「有名な絵には人がかたまり、無名な絵はスルーされる」傾向があるように思います。これは多くの方が「有名なら意味があるだろう」と考えるからで、言い換えれば、芸術家全般に対する理解がそこまで高くないので、フェルメールがどれくらい偉いのか、それぞれの絵がどういう意味合いなのか、と言う事が分からないのではないでしょうか。

iPodの効用は、どの絵であってもちゃんと解説し、「意味のある鑑賞をさせる」ためのコントロールを行うことだと思います。見ている人にして見れば、その絵が何が凄いのか、どういう観点で見るべきなのかが分かる。その点で凄い。
さすがに美術館では余り見かけませんが、観光地ではガイドがいてそれぞれの説明をしてくれるケースがあります。それが旅行代理店の添乗員であるケースもありますね。彼らの説明はとても面白いのですが、自由に動きたい方にとっては、「集団で歩く」と言う行為そのものが嫌なので、ガイドに頼らないことが多いのではないでしょうか。
それがiPodであれば、良いとこどりが出来てしまうのです。

しかも、SmartPhoneアプリも有料で存在するようで、SmartPhoneがここまで浸透している昨今、非常に良い手段だと思います。
03_周りの風景皆さん、解説を聞いています


ここの絵は、どうやらレプリカだそうです。だからなのかわかりませんが、フラッシュをたかなければ、写真は自由に取ってよいみたいですね。これは携帯を一人一台保有しており、それらの携帯にはカメラ機能が付いている事を考えると、写真を撮ってもらい、拡散してもらう方がよほど良い、と言う事なのだと思います。


絵画鑑賞、という昔から行われてきたものであっても、デジタルデバイスによってより良くなるのですね。