シナプス後藤です。

昨日、農業経営に携わっている友人から農業経営について幾つか教えて貰った事があるので、整理のために書いておきます。
恐らく正しいと思っていますが、裏取りしていないので、不正確であることをご了承ください。

まず、日本での農業経営(ここでは、作物を生産することを主体とした事業を指します)は儲かるのか?
一般に良く言われている通りどうやら農業経営は儲かりにくい事業のようです。一つは初期投資が大きくかかる点で、例えば、温室を作るならハウスを作らないと行けないし、土地なども準備が必要です。また、(投資過多という理由もあるのでしょうが)農業経営自体が利益率も低いようです。

農業経営では、投資の一つの基準となるIRR(内部収益率)は、概して1-2%程度になってしまうようです。詳しい数字は覚えていませんが、この数字も「補助金」をベースにしたもので、補助金が無ければ農業経営ではそもそも設けることすら難しい、という業界だそうです。

では、何故そんなに儲からないのか?

農業経営が難しい理由として私は大きく二つの要因があると感じました。
[1] 産業として儲からない構造になっている
[2] ボラティリティが異常に高い

詳細は改めて記載しますが、ざっくり書くと、
 [1] 産業として儲からない構造になっている
は、元々農産物がコモディティ品であることにより需給によって価格が決められてしまう事と、農業生産者の周辺のプレイヤー(農協や種苗メーカー、農薬メーカーなど)が利益を取っているため農業生産者が儲かっていない、という事です。

 [2] ボラティリティが異常に高い
とは、農業の生産高が安定しておらず、コントロールが難しいがためにロスが多くなってしまう、という事です。


農業経営について一般的に言われていること(と私が思っていること)では、農水省が関わる政策や農協(JA)によって明示的な規制、或いは暗黙の業界慣習が強く影響しているために儲からない業界になってしまっている、ということですが、その背景には上記の2つがあるのではないかな、と思います。

一方で、最近話題になっているTPPでもそうですが、関税障壁を緩和することで、農協にコントロールされていない農作物が入ってくる可能性が高まります。そうなってくると、業界は明示的な規制や業界慣習がなくなって行く方向に動いていくことが想定されるのですが、それでも上記の二つの要因は大きく関わってくるのではないでしょうか。

参考:mblog 「農業が産業として儲からない構造になっている」
参考:mblog 「農業が本質的に難しい理由:ボラティリティ」