シナプス後藤です。

インターネットで使われる用語は、元々の語源は結構くだらないものであることが多いです。
SPAMはその代表例の一つですね。

SPAMは、「スパムメール」という表現で使われ、受信者が望んでいないのにたくさん飛んでくるダイレクトメールの事を指していました。
それが最近では、メールだけでなくfacebook等のアプリ等にも使われるようになり、「スパムアプリ」等と呼ばれます。望んでいないのに勝手にたくさん飛んでくる様々なリクエストやメッセージを総称して「スパム」と呼ぶようになっているように思います。

スパムメールのスパムとは、加工肉の缶詰、SPAMの事です。日本では米国ほどメジャーな食べ物ではありませんが、沖縄に行くと色々な料理に入っていますよね。ゴーヤチャンプル等にも使われていて、結構おいしいと思います。ランチョンミート、つまり、ソーセージの肉を腸に詰めるのではなく缶に詰めたものです。
スパム(ホーメルフーズ)HP
spam


なぜこれが、スパムメールの元になったかと言うと、アメリカのコメディアン、モンティ・パイソンのコントからなのだそうですね。
※実は、私は15年くらい「SPAMのCMから来ている」と信じていましたが、実際に見たことが無かったので、youtubeで探して発見した、というのが正直なところです。

下記がそのコントです。3分24秒の動画ですが、バカバカしくて笑ってしまうので業務時間中の視聴にはご注意ください。(笑)


同じ事を繰り返して笑いを取る、という手法は昔から使われますが、それを強調しまくったのがこのコントでしょう。
日本では、天丼と呼ばれる手法(*1)で同じことを繰り返して笑いを取ったり、ギャグ(古くは谷啓さんの「ガチョ〜ン」や植木等さんの「お呼びでない」等)を繰り返す事で笑いを誘うなどが使われます。
それが何故おかしいのかは私も分からないのですが、一言で言うと「バカバカしくて笑ってしまう」と言う事なのかもしれません。


インターネットは今も昔も、不特定多数の参加者によって成り立っています。そして、こういった言葉は彼ら不特定多数の参加者の暗黙的な投票によって決められます。
暗黙的な投票とは、「面白いから俺もこれを使おう」と皆が使ってその表現が生き残ることですね。当然、生き残るのは、多くの人が「良い」と思うものであり、こういうネタとして面白いモノは生き残りやすいのでは、と思います。


スパムの製造元であるホーメルフーズ社からすれば、不名誉な使われ方ではありますが、直接的にスパムのマイナスイメージを伝えるわけではありませんので、少なくとも名前が広まる、と言う意味ではポジティブに捉えても良いのではないでしょうか?
と言っても、同じ広まるなら、良いイメージで広まるに越したことは無いのでしょうけどね。


*1:同じ状況を繰り返し繰り返し出す事で笑いを誘う手法。天丼にはエビ天が2本乗っていることから「繰り返し」の意味で使われる、と言う説が強いが、天丼の語源は分かっていないらしい。