シナプス後藤です。

以前、皆様にお願いしておりましたファシリテーションに関するアンケートがn=100まで集まりましたので、状況を取りまとめてご報告します。

■ファシリテーション診断アンケートサイト
※まだまだ募集していますので、まだ未入力でご興味のある方は宜しくお願いします。
https://jp.surveymonkey.com/r/Y62THPS_SynapseFacilitation

■あなたの組織のファシリテーション診断も無料で行いますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
http://cyber-synapse.com/training/inquiry/


アンケート対象者は、このブログや当社メンバーのfacebookをご覧になった方、当社のお客様や友人等が中心になります。セグメントとしては、比較的「ファシリテーションの意識がある」層とは思いますが、その方々の組織がどうなっているか、と言うのは別の話ですので、私も興味深く拝見しています。

ファシリテーション診断アンケートは、5段階評価で1が悪い、5が良い、という付け方をしています。

まず、回答者の会議状況を書いておきましょう。(属性は最後に記載します。)
11_facilitator

参加者の立場の方が若干多いようですが、全体的には半々くらいでしょうか。感覚値としては、日本のビジネスパーソン分布で考えると少しファシリテーターが多いような気がします。
12_time

また、会議時間の割合は、会議時間帯が10-49%が全体の6割を占めています。10%とは、一週間を5日(月〜金)とすると、半日は会議で使われているという計算になります。全体をざっくり平均すると約17%が会議時間帯になっていますので、一週間のうち1日弱が会議で潰されている、という状況ですね。

では、アンケート結果を見ていきましょう。

1) 総論
 ファシリテーション診断の16個のアンケート項目を、「会議の問題意識」という設問と3設問ごとにグルーピングして5つのカテゴリーに分類しています。
00_overview

 全体的に会議に対する問題意識はとても高く、中間値である3よりも低くなっていますね。多くの方が、「改善したい」と考えている、と言う事です。
 カテゴリとしては特に、「議論拡散力」と「会議マネジメント力」が低くなっています。概ねこの二点が多くの組織で弱いポイントである、と考えられそうです。

2) 議論拡散力
 議論拡散力とは、「多様な視点から議論が膨らんで行く状態」を示しています。
この中で多くの方が問題として挙げるのが、「会議中に発言するメンバーの偏り」です。
01_spread

想定されるのは役職上位者や一部の声の大きい人によって進められてしまうパターンでしょう。また、逆に、参画意識が無く一言も話さずに会議を終える方もいると思います。建設的な会議にするために、「会議に必要な人だけを呼ぶ」「全員が発言できるような場を作る」ことが必要になってきます。

3) 議論収束力
 議論収束力とは、「出てきた意見が整理・構造化され、議論の筋道が正しい状態」を示しています。
02_convergence

ロジカルシンキングに関連する研修が多くの企業で採用され、多くの本が出ている昨今、比較的まとまりがあるようですが、話の脱線、いわゆる「イシューずれ」は多々見られるようです。どうしても複数人で話をしていると盛り上がりたくなる心情は分かりますが、それを誰かが引き戻す役割を担う必要がありますよね。公式にはファシリテーターがその役割を担いますが、参加者全員で話の脱線を指摘しあえる状況になると良い会議であると言えそうです。

4) 合意形成力
 合意形成力とは、「会議終了時に結論が出ており、納得されて実行されている状態」を示しています。
03_consensus

 6つのカテゴリ中最も平均値が高かったのがこのカテゴリです。3つの設問とも全体的にポジティブな値を付けている人が多いようですね。想像になりますが、会議前の根回しや和を乱すのを良しとしない組織文化があると合意形成しやすくなりますので、その影響なのかもしれません。

5) 事前準備・事後フォロー
 これはその名の通り、事前準備と事後フォローを示したものです。
04_beforeafter

 議事録の共有は出来ているようですが、事前準備が弱いようですね。会議の生産性の向上には、事前準備が欠かせません。事前準備が入念である程、会議の時間や成果は高いと思います。勿論、事前準備に時間をかけ過ぎるのも考えものですが、組織全体のパフォーマンスで見ると、事前準備に少人数が時間をかけた方が多くの人数の時間をロックする会議時間よりも効率的であることが多いです。一方、議事録の共有が行われているのは良いことですね。

6) 会議マネジメント力
 これは、会議中にファシリテーターが管理すべき項目のうち重要なものを抽出したものです。
05_management

 全体的に低いですが、中でも「見える化」と「目的・ゴール・成果イメージの共有」が弱いようです。私は、会議の最初に会議の目的とゴールをホワイトボードに書いてしまうタイプですが、それをやるだけでも全員の意識が変わってきます。

少し長くなりましたので、明日、定性コメントと回答者属性を記載しますね。

その2 http://www.mblog.jp/archives/1890044.html

診断アンケートサイト
※まだまだ募集していますので、まだ未入力でご興味のある方は宜しくお願いします。
https://jp.surveymonkey.com/r/Y62THPS_SynapseFacilitation

あなたの組織の診断も無料で行いますので、ご興味のある方はお問い合わせください。
http://cyber-synapse.com/training/inquiry/