シナプス後藤です。
分かりやすい提案とはどうあるべきでしょうか?
難しい問題であればある程、「こういう問題がある!」という問題指摘で終わってしまう事が多いですが、相手を動かすためには「こうしたら良い」という提案までが必要ですよね。
提案の流れとして、
◆問題の定義
◆問題点の分析
◆原因の分析
◆解決策の提案
の4つのステップがあると分かりやすいです。
駒崎さんは、病児保育のNPOフローレンスの代表をされています。直接は存じ上げないのですが、彼のエントリーなどを拝見していると、「保育」という難しい領域に対していつも分かりやすい提案をされているので、非常に参考になるのですが、今回もとても分かりやすいです。
まずは、こちらのエントリーをご覧ください。
「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由
彼の文章は次の順番で構成されています。
◆問題の定義
ネットで話題になったエントリーである「保育園落ちた日本死ね!!!」を取り上げて、「分かる、分かるよ。何が一億総活躍社会だよ、と。私活躍できないじゃん、と。その通り。」と続きます。そして、この問題は、エントリーした本人だけでなくそこに参加する人たち全員問題である、と提起します。
◆問題点の分析
次に彼が書いているのが、「どういう問題構造なのか?」という点ですね。聞き手が疑問に思う点を上げ、「実は保育所数は劇的に増えてるけど、待機児童は減ってない」とデータを交えて伝えます。
保育園や子育てのような所謂「正論」が通りやすい領域では、「**のために」で思考停止する罠で記載したような目的だけが掲げられて手段が正しくないケースがままあります。その多くは現状認識がなされていないままに感覚的に判断しているからで、上記のエントリーでも、国会議員の給料を減らしても「スズメの涙のお金しか出てきません」という記載もあります。
ここでのポイントは事実を冷徹に確認しているところですね。
◆原因の分析
問題解決には正しい原因分析が必要です。起こっている問題の原因を潰さなければ、対処療法で終わってしまいます。
駒崎さんの主張の分かりやすさは、「なぜこうなのか?」が明快だと言う点も挙げられます。
それが、【もっと保育所つくって、待機児童減らせば良いじゃん?】という指摘です。そして、3つの原因があると述べています。
原因が明確になれば、打ち手の方針もある程度定まります。言い換えれば、以後の提案の納得感が全く異なるわけですね。
◆解決策の提案
私が最も注目したいのはこの解決策の提案です。
多くの納得感のないエントリーは、
1) 分析が甘く、打ち手の妥当性が無い(という点は、上記で述べました)
か、
2) 問題提起に終わり、解決策が無い
のいずれかですが、このエントリーの良いところは、解決策が提案されており、しかも、個々人に出来るレベルに落としこまれている点です。【では、どうする?】で記載された流れです。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、駒崎さんの提案では、元々「日本死ね」というエントリーを書いた方の問題は解決しません。「子供を預かってくれる方法を提供して欲しい」というのが要求ですから、この方に対しては、私立の保育園の紹介や、ベビーシッターの紹介、と併せてお金の考え方等が必要でしょう。
ですが、元々駒崎さんが解決したい問題は、「日本は、子育てに対する予算配分が少なすぎる」であって、それを伝えたいのはblogの読者なわけです。だから、読み手一人ひとりが「なるほど」と思うような構成になっています。
感情に流されやすい領域だからこそ、理性的に正しい主張をする、リーズナブルな主張をする、ということが必要なのでしょう。
とても参考になりますね。
改めて、分かりやすい提案とは
◆問題の定義
◆問題点の分析
◆原因の分析
◆解決策の提案
の流れで組み立てられていると良いと思います。
分かりやすい提案のステップは問題解決スキル講座でご紹介しています
ロジカルシンキングによる問題解決スキルhttp://cyber-synapse.com/college/p_business/problem-solving.html
分かりやすい提案とはどうあるべきでしょうか?
難しい問題であればある程、「こういう問題がある!」という問題指摘で終わってしまう事が多いですが、相手を動かすためには「こうしたら良い」という提案までが必要ですよね。
提案の流れとして、
◆問題の定義
◆問題点の分析
◆原因の分析
◆解決策の提案
の4つのステップがあると分かりやすいです。
駒崎さんは、病児保育のNPOフローレンスの代表をされています。直接は存じ上げないのですが、彼のエントリーなどを拝見していると、「保育」という難しい領域に対していつも分かりやすい提案をされているので、非常に参考になるのですが、今回もとても分かりやすいです。
まずは、こちらのエントリーをご覧ください。
「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由
彼の文章は次の順番で構成されています。
◆問題の定義
ネットで話題になったエントリーである「保育園落ちた日本死ね!!!」を取り上げて、「分かる、分かるよ。何が一億総活躍社会だよ、と。私活躍できないじゃん、と。その通り。」と続きます。そして、この問題は、エントリーした本人だけでなくそこに参加する人たち全員問題である、と提起します。
◆問題点の分析
次に彼が書いているのが、「どういう問題構造なのか?」という点ですね。聞き手が疑問に思う点を上げ、「実は保育所数は劇的に増えてるけど、待機児童は減ってない」とデータを交えて伝えます。
保育園や子育てのような所謂「正論」が通りやすい領域では、「**のために」で思考停止する罠で記載したような目的だけが掲げられて手段が正しくないケースがままあります。その多くは現状認識がなされていないままに感覚的に判断しているからで、上記のエントリーでも、国会議員の給料を減らしても「スズメの涙のお金しか出てきません」という記載もあります。
ここでのポイントは事実を冷徹に確認しているところですね。
◆原因の分析
問題解決には正しい原因分析が必要です。起こっている問題の原因を潰さなければ、対処療法で終わってしまいます。
駒崎さんの主張の分かりやすさは、「なぜこうなのか?」が明快だと言う点も挙げられます。
それが、【もっと保育所つくって、待機児童減らせば良いじゃん?】という指摘です。そして、3つの原因があると述べています。
原因が明確になれば、打ち手の方針もある程度定まります。言い換えれば、以後の提案の納得感が全く異なるわけですね。
◆解決策の提案
私が最も注目したいのはこの解決策の提案です。
多くの納得感のないエントリーは、
1) 分析が甘く、打ち手の妥当性が無い(という点は、上記で述べました)
か、
2) 問題提起に終わり、解決策が無い
のいずれかですが、このエントリーの良いところは、解決策が提案されており、しかも、個々人に出来るレベルに落としこまれている点です。【では、どうする?】で記載された流れです。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、駒崎さんの提案では、元々「日本死ね」というエントリーを書いた方の問題は解決しません。「子供を預かってくれる方法を提供して欲しい」というのが要求ですから、この方に対しては、私立の保育園の紹介や、ベビーシッターの紹介、と併せてお金の考え方等が必要でしょう。
ですが、元々駒崎さんが解決したい問題は、「日本は、子育てに対する予算配分が少なすぎる」であって、それを伝えたいのはblogの読者なわけです。だから、読み手一人ひとりが「なるほど」と思うような構成になっています。
感情に流されやすい領域だからこそ、理性的に正しい主張をする、リーズナブルな主張をする、ということが必要なのでしょう。
とても参考になりますね。
改めて、分かりやすい提案とは
◆問題の定義
◆問題点の分析
◆原因の分析
◆解決策の提案
の流れで組み立てられていると良いと思います。
分かりやすい提案のステップは問題解決スキル講座でご紹介しています
ロジカルシンキングによる問題解決スキルhttp://cyber-synapse.com/college/p_business/problem-solving.html