シナプス・マーケティング・カレッジ☆公式ブログ

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マーケティング:一般

日経MJヒット商品番付2019上期

シナプス後藤です。

日経MJが毎年発表しているヒット商品番付の2019上期が発表されました。

◆東

横綱:令和
大関:10連休
関脇:東京五輪チケット
小結:「樹木希林さん」本
前頭:ライオン「ルックプラス バスタブクレンジング」、ローソン「バスチー −バスク風チーズケーキ−」、無印良品 銀座、ムーミンバレーパーク、EPAワイン、フローフシ「UZU アイオープニングライナー」、アドレスホッパー、リコー「リコーハンディープリンター」、きのう何食べた?、ルビーチョコレート、ティファニー@キャットストリート、プログラミング教育、ゼペット、アラクス「ピッタマスク」

◆西:

横綱:スマホペイ還元
大関:任天堂「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」
関脇:ダイナミックプライシング
小結:翔んで埼玉
前頭:花王「アタックZERO」、トヨタ新型「RAV4」、スターバックス リザーブ ロースタリー東京、うんこミュージアム、吉野家「超特盛」、アプリ肌美白化粧品、ボックス型シェアオフィス、グンゼ「in.T」、3年A組 −今から皆さんは、人質です−、液体ミルク、完全栄養食、日清食品「チキンラーメン」、フォートナイト、耳が動くうさぎ帽子

殊勲賞:小林陵侑
技能賞:KomMari、kemio
功労賞:イチロー
流行語賞:パンケーキ食べたい
話題賞:コンビニ24時間営業
残念賞:バイトテロ

今年は記載が出遅れてしまいましたが、備忘録的に書いておきます。

上期の大きなトピックはやはり元号が変わることでしょう。平成から令和に切り替わる、それに付随してゴールデンウィークが10連休になるなど話題には事欠きません。おそらく、年間通しての横綱になるだろうと思いますね。
スポーツ絡みの大型イベントは番付に載ってくることも多いですが、今年は東京五輪のチケットが大行列で話題になりました。秋にはラグビーワールドカップが開催されますので、日本代表がどこまで頑張れるか、また、エンターテイメントとしてどこまで日本に受け入れられるか、というのがポイントかもしれません。ちょうど、TBSで池井戸潤原作ドラマ「ノーサイドゲーム」がやっていますが、これもラグビーの布石になるかもしれません。

ダイナミックプライシングは、マーケティングの観点からはとても面白い取り組みで、もともとホテル業界はネット予約が中心になってからかなり取り入れられていた印象があります。ITの仕組みが発達したことに寄るのと、チケットをデジタルで買うのが当たり前になってきているので、よりやりやすくなっているという事なのでしょうね。

2019年全体はどのような年になるでしょうか

日経MJヒット商品番付2018

シナプス後藤です。

日経MJが毎年発表しているヒット商品番付の2018が発表されました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO3855559005122018MM8000/
「さよなら平成、新時代の足音 2018年ヒット商品番付」

◆東

横綱:安室奈美恵
大関:スマホペイ
張出大関:羽生結弦
関脇:キリンビール「本麒麟」
小結:Vチューバ−
前頭:U.S.A.、日本橋高島屋S.C.、トヨタ「新型クラウン」、猛暑消費、森ビル チームラボ ボーダレス、もち麦おにぎり、バトルロイヤルゲーム、タピオカミルクティー、ダッドシューズ、ちふれのコールドクリーム&花王の洗顔ジェル、ライオン「リード プチ圧力調理バッグ」、ワークマンプラス、ハットグ、米津玄師、

◆西:

横綱:TikTok
大関:サブスクリプション
張出大関:大坂なおみ
関脇:ゾゾスーツ
小結:eスポーツ
前頭:カメラを止めるな!、東京ミッドタウン日比谷、ニコン「Z7」、サバ缶、銀座ソニーパーク、1000円食パン、ボヘミアン・ラプソディ、おっさんずラブ、グッチ、資生堂「ピコ」、タカラトミー「L.O.L.サプライズ!」、男性用メーキャップ、ごちガスト、あいみょん

殊勲賞:大谷翔平
敢闘賞:サッカーW杯日本代表
技能賞:ムロツヨシ、紙ストロー
流行語賞:ボーっと生きてんじゃねーよ
残念賞:仮想通貨バブル


2018年は、平成も最後の年ですね。(正確には、来年の4月いっぱいですが)
東は平成の歌姫とも呼ばれている安室奈美恵さんの引退とそれにかかわるイベントが横綱で、今、30代後半の方々がまさに流行をけん引していた時代、アムラーを思い出します。一方で、今の流行をけん引している世代が使っているのがTikTokで、最近ではテレビCMも積極的に打ち出してかなり広まっています。

TikTokの流行りは技術的進化によるものもありますが、体育にダンスが取り入れられたことも影響しているのではと思っています。団塊ジュニアである私の世代はダンスができる人はごく一部だったのに対して、今の10代、20代は学校教育でダンスしているので、比較的誰でもできてしまうのです。

残念ながら、サッカーワールドカップは敢闘賞になってしまいました。ポーランド戦で見せた「負け狙いの時間稼ぎ」が賛否を呼びましたが、結果的に決勝リーグ初戦敗退したことで盛り上がりが不十分だったのかもしれません。

スマホ関係では「スマホペイ」サービスが大関ですね。またビジネスモデルの一つでもあるサブスクリプション、つまり定額制サービスが取り上げられたのも興味深いです。新規事業支援を行っていても、定期的に「サブスクリプションモデルはどうか?」という意見が出ますが、お客様の価値がモノからサービスに移っていることの表れでもあるでしょう。


皆さんはどう言う感想を持ちましたか?

日経MJヒット商品番付2018上期
日経MJヒット商品番付2017
日経MJヒット商品番付2017上期
日経MJヒット商品番付2016
日経MJヒット商品番付2016 上半期
日経MJヒット商品番付2015
日経MJヒット商品番付2015 上半期
日経MJヒット商品番付2014
日経MJヒット商品番付2014 上半期
日経MJヒット商品番付2013
日経MJヒット商品番付2013 上半期
日経MJ ヒット商品番付2012
日経MJ ヒット商品番付2012 上半期
2011年ヒット商品番付(日経MJ)
せっかくなので、日経MJヒット商品番付の2010年版

40代は逃げ切れない・・・営業のやり方が変化している

シナプス後藤です。

先日、ある企業様の役員とその企業様の業界について話をしていた時に、
「この業界は、現場で飲んでお客さんに予算ややりたい事を聞き出して仕事をするんです」
とおっしゃっていました。

最近、コンプライアンスや嗜好の変化により飲んで仕事を取るのが難しくなってきています。が、昔から業界の業界慣行はそれほどすぐには変わらない、という事でしょう。
ところが一方で、
「お客さんでも若い方だとこのやり方ではうまくいかないのですよね」
という話もされていました。

営業と言う仕事はある意味で、「自分を売り込む」仕事です。そのためには相手に気に入られるように、例えば、夜の宴席での接待、或いは、ゴルフでの接待などあらゆる手段で相手に取り入ります。そうして長い期間をかけて作り上げた関係性はなかなか崩れることはなく、例えば、営業が30代、お客様も30代で接待漬けにしていれば、50代になるころには、お客様も大きな意思決定者になる50代、そうして営業としての成果が順調に出ていくわけです。

私は最近、「逃げ切れない40代前半」説を提唱しています。今、50代であれば、お客様の決裁者も50代、なんとか定年まで今のやり方で勝ち続けられます。
ところが、さすがに40代前半はもう無理でしょう。
業界慣行やお客様の変化が確実に起こるからです。

以前から、医療や農業ではこの傾向があると考えており、業界の方とも話す事がありますが、件の話は全然別の業界でしたし、まだまだ当てはまる業界はあるでしょう。
この状況は本社のマーケティング部門では非常に危機感を持っていることが多いです。マーケティング部門は客観的な調査等も行いますし、フラットに判断が出来るからです。ところが、現場の営業はそうはいかない。目の前のお客様、しかも自分にとって重要なお客様が「いつもありがとう、また飲みに行こうね」と普通におっしゃるからです。
理屈では言われれば分かるものの「危機感を持つのは今ではない」というのが現場の正直な感想でしょう。少なくとも50代にとっては。

ところが、営業でも20代、30代の若手は違います。接待交際費は無い、お客様もそれを求めてこない。しかも、製品差別性は少なくなり、製品を売り込むだけでは勝負が出来ない。そういった、難しい局面に立たされて、先輩や上司にアドバイスを求めると「飲みにでもゴルフにでも行って仲良くなればいいんだ!」と言われます。それで仕事が取れるなら苦労しない、というのが彼らの言い分でしょう。

飲みニケーションは不要ではありませんが、それだけで勝負できる時代はもう終わろうとしています。
法的にも難しくなってきていますし、お客様自体も夜の接待を受けなくなってきているので、真の提案の方を重視しているシーンが増えています。この傾向は加速していくでしょう。

となると、結局、本質的な意味で相手に対して価値が提供できる、提案力やそれを説明出来る論理構成力が求められるわけです。
だからこそ戦略ロジックを学べ、と言う事になりますが、それ以前に、「お客様が変化しているなら自分も変化しよう」というマインドが必要です。

結局、あらゆるビジネスはお客様が起点となり、お客様が変化するなら我々も変化する、当たり前のことです。
当たり前が難しいのですけどね。

顧客ロイヤリティを測る・・・NPS:Net Promoter Score

シナプス後藤です。

先日、マーケティング・カレッジで講師をして頂いている松尾さんからご紹介いただいて、NPS(*)入門講座に参加してきました。
http://www.shinqoo.com/news/205.html

01休憩


NPS:Net Promoter Scoreは、顧客ロイヤリティを測る指標として、2004年にコンサルティング・ファーム ベイン・アンド・カンパニー社が提唱したものですが、実際には今回の講師でもあるSATMETRIX社が調査などかなり動いているようですね。

設問そのものはシンプルで、
「あなたは会社(や商品)を友人や同僚にどの程度推奨したいですか?」
に対して、
0:推奨しない
5:中立
10:推奨する
という11段階の質問に答えて貰うだけのものです。
この数字のうち、
0-6:Detractors(批判者)
7-8:Passives(中立)
9-10:Promoters(推奨者)
として分類して、自社の顧客ロイヤルティ指標:NPSを

NPS = 推奨者% - 批判者%

で計算します。

NPSの最大の強みはそのシンプルさにあるでしょう。たった1設問で、顧客ロイヤリティが測れる、というのが特徴的で、数字を集めるのが極めて簡単です。


NPSは、顧客ロイヤリティを測るものです。顧客満足度や購買意向等もありますが、SATMETRIX社の調査によると最も売上や利益などの経営パフォーマンスに相関性が高く、KPIとして妥当である、という事なのでしょう。
参加者から、「NPSが顧客ロイヤリティに効きやすい、効きにくい業種・業態はあるのか?」という質問がありましたが、恐らく顧客が自分の意思で意思決定できる状況であれば全ての業種・業態で効くのでは、というのが私の解釈です。改善ポイントとして一般にメーカーであれば商品、サービス業であれば顧客接点となるサービスが重要になりますが、そういうことも含めて、顧客が推奨したくなるキーをNPSから探しましょう、という事ではないでしょうか。
(言い換えれば、独占企業で選択の余地が無い、或いは、あらゆる項目より価格が重要、というようなKBFが明確な業界ではNPSに投資するよりも他へ投資した方が良い、という事はあります。)


今回の講座では、NPSの使い方やTIPSよりも、「なぜ、顧客ロイヤリティにNPSが効くのか?重要なのか?」という点が中心になっていました。これは営業向けイベントだから、という事ではなく、顧客ロイヤリティ工場を目的としたNPSの導入において、中途半端な入れ方では機能しないから、という事だと理解しています。
NPSは講師が言うように、顧客ロイヤリティを測る仕組み、ではなく、顧客ロイヤリティを上げることで業績を上げる仕組み、であるからです。
測ることそのものに価値はなく、それを用いて業績向上につなげる、その仕組み作りこそが最も重要なテーマと言う事ですね。



※NPS、Net Promoter Scoreはベイン・アンド・カンパニー、フレデリック・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの商標

マーケティング理論と経営戦略理論のポジショニングの違い

シナプス後藤です。

「ポジショニング」という言葉があります。
マーケティング戦略では当たり前のように出てくる言葉ですが、個人的に整理できていなかった部分もあるので自身の整理もかねて。

ポジショニング、と言えば、ポジショニング・マップが有名ですね。一般的には2軸で自社のポジションを明確にする、というものです。
マーケティング理論において、ポジショニングマップとは、

「顧客の頭の中の認識を描いたもの」

です。決して、事実としての自社商品、サービスの位置を明確にするものではありません。
マーケティングのある意味基本ですが、顧客はワガママであり、彼ら彼女らの心のままに商品を購入します。彼らが物を買うのは、「その商品が良いから」ではなく「その商品が良いと思ったから」なのです。
これが、マーケティングにおけるポジショニングの大前提ですね。


一方、経営戦略理論には「ポジショニング理論」というものがあります。元々はマーケティング理論のポジショニングの考え方から派生したもののようなのですが、この理論が決定的に優れたものとなったのは、やはりマイケル・ポーター教授の「競争の戦略」からでしょう。
これは、5Forces分析と、競争の戦略三類型(コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略)で有名ですね。

競争の戦略では、「儲かるビジネスの構造」があると述べています。儲かる事業領域では基本的に儲かるし、儲からない事業領域ではどうやっても儲からない。例えば、競合がいなければ、競争環境は緩く、基本的に儲かります。一方で、競合が価格競争を仕掛けてくるような状況であれば、競争に応じざるを得ず儲からなくなります。

マイケル・ポーター教授が提唱したのは、「ビジネスの構造を分析し、儲かるビジネスの構造を発見し、その位置を獲得しよう」ということです。この儲かる位置をポジショニング、と呼ぶわけです。

こちらは、顧客の認識に関係なく(勿論、関係することもありますが、一部に過ぎません)、儲かる位置は儲かるし、儲からない位置は儲からない、という事になります。


つまり、マーケティングにおけるポジショニングとは、「顧客の心の中に独自の位置を作る」ことであり、経営戦略におけるポジショニングとは、「ビジネスの構造の中で儲かる位置を作る」ことです。
言葉としては同じなので、「どちらの話をしているか?」を気を付けておくと間違いないと思います。

※但し、経営戦略における「ポジショニング」は経営理論を勉強されている方で無いと使わないので、「顧客の心の中に独自の位置を作る」と覚えておいても大きな間違いはないでしょうね。

関連エントリー:
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ポジショニングマップをどのように書くか?
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