今期もマーケティングカレッジが開講され、私の担当するアドバンスドクラスのテーマが「レクサス」に決まりました。
以前から興味深いテーマでしたが、これを機会にしっかり研究してみたいと思います。

そもそもレクサス投入の戦略的意義は、ベンツ、BMW等の輸入車で占められているプレミアム市場の攻略戦略と言われています。
http://www.keiomcc.net/sekigaku-blog/2006/05/post_112.html

国内展開された2005年9月〜12月の受注目標が2万台という強気の目標でスタートし、話題となりました。しかし、結局実績は1万台強と低迷し、2006年もいまひとつ振るわなかったようですね。
http://www.e-mobi21.jp/entrefilet/6091501.html

やはり、輸入車指向は止められないのでしょうか?
確かに、バブル期のような「輸入車崇拝主義」は沈静し、ホンモノ指向の流れにあるのは事実なんでしょう。だからホンモノさえ出せば、プレミアム市場では勝てる!というのがトヨタのロジックかもしれません。でも、やっぱりベンツ・BMWもホンモノだったということでしょうか。(^^)

また、実際の購入者の実態を調べてみても、輸入車オーナーからの乗り換えというより、トヨタ車の乗り換えが大半であったと、、、(^^;
一般論で評価すれば、「完全にカニバリを起こした失敗」と考えることもできますが、逆に「輸入車への流出を防止したリテンション戦略の成功」と解釈することもできるかもしれません。ま、このあたりはじっくり分析していきたいですね。

ちなみに、私が乗っているのも輸入車(英国車)です。
理由は、英国の匂いがするから、、、ものすごく感覚的なものなんですが、そんなところが好きなんですね。今や自動車は機能合理性で選ばれるより、情緒性で購入される商品なんですよね。
ブランドには「背景にある文化」「過去の長い歴史」「作り手のこだわり」などなど、奥深いストーリーがあります。それらが顧客にとっての重要な情緒ベネフィットを構築する基盤になるようです。

2006年9月に発売されたLS(旧セルシオ)は1ヶ月で1万2千台の予約と好調な出足のようです。起死回生となるか?楽しみです。
レクサスについて、ブランド論については、今後も引き続きレポートしていきますね。

Kay