昨日、リッツカールトンホテルの日本支社長、高野氏の講演を聞いてきました。
私は、もともとサービス業畑なので同ホテルもいろいろ勉強をさせて頂いているのですが、生でお話を伺ってその素晴らしさの一端に新たに触れることができました。

有名なクレドカードや2000ドルの各自への決裁権など、その仕組みを取り上げられることが多いのですが、実際にこのような仕組みが機能するにはだいぶ苦心をされたようです。

オープン当初リッツカールトン大阪では、マニュアルを超えたサービスはなかなか行われず、上記のような仕組みは表面的なものとしてしか受け入れられなかったそうです。

そんな空気が変わったのは、従業員がレストランで(話の経緯は省きますが)子供に無料でぬいぐるみをあげた時に、「怒られるのではないか?」と感じていた従業員を会議で総支配人が褒めちぎったのがきっかけとなったそうです。
総支配人の態度が、その従業員はもちろん、部長やその他多くの人に、会社が本気であるという信頼に変わったそうです。

全員が一体となり、真に顧客の為に取組み、さらにお互いを褒め称えることのできる素晴らしいカルチャーのリッツカールトンホテル。その根底には、会社の熱い想いと従業員との硬い信頼関係があってこそ成り立っているのです。

「伝説」ともいえるような数々のエピソードがありますが、そこにはスタープレイヤーだけではなく、裏で支える多くの仲間、会社の存在があって初めて組織としてのホスピタリティを発揮できることを強く感じました。

3月には東京・六本木にもリッツカールトンホテルが誕生します。
熾烈を極めるホテル戦争ですが、きっとリッツカールトンホテルの躍進は続くことでしょう。