ZARA(ザラ)というスペイン発祥のSPA(Speciality retailer of Private label Apparel  衣料品業界の「製造小売業」または「製造直販型専門店」のこと)をご存知でしょうか?スペインのindex社が運営しており、日本では渋谷、六本木、表参道、銀座に出店しています。このZARAという会社のユニークな経営が、今注目されています。

■ZARAのスピード経営

通常、ファッション業界では、春夏物と秋冬物が発表会を経て、年に2回投入されます。一般にユニクロの代表されるSPAといわれる業態ではそれ以上にこまめに商品を投入していますが、ZARAはそれをはるかに上回っています。

日本のZARAの場合、なんと毎週火曜日と金曜日に新商品が入荷されます。お客さんもそれを知って在庫が豊富な火曜日と金曜日に来店する人も多いようです。

例えば、日本の店舗で在庫が少ない旨をスペインの本社へ連絡するとわずか48時間以内にその商品が届くと脅威的なシステムを構築しているのです。

全くの新商品でも2週間あれば作れるというのだから驚きです。

ZARAでは、店舗で常に顧客情報を収集し、それをスペインにある本社に集約し、製品にフィードバックしていきます。随時、商品を入れ替えていく、アパレル版「ジャスト・イン・タイム」方式、あるいはアパレル版「デル」といった感じです。

全世界2000店舗もある複雑なオペレーションにも関わらず、現場優先の仕組みを構築したからこそ、ZARAのビジネスモデルが成功したといえるのではないでしょうか。