シナプス後藤です。

以前、「新規事業(イントレプレナー)に向いている人ってどんな人だろう?」という会話をしたのですが、久しぶりに思い出して書いてみます。

新規事業は難しい、とはよく言われることですが、一方で、ベンチャービジネスの立ち上げ・成功に比して、新規事業に携わるのは割りが悪いとも言われます。
起業して成功した場合、それこそ株式公開(IPO)や売却まで持っていければ、その瞬間に大金持ち、というようなことは多々ありますが、大きな会社で新規事業を立ち上げても、多少偉くなる程度でものすごく大金持ちになるわけではありません。一方、同じ偉くなるのであれば、新規事業よりも、花形事業で成功したほうがよほど効率が良かったりするわけです。

それでも、企業に属しながら新規事業を立ち上げる方はいらっしゃいます。
仕事柄、インタビューをさせていただいたり、インタビューとは言わなくてもいろいろとディスカッションをさせていただくことが多いので、その感覚値で書くと、新規事業の成功者は、

・新規事業は普通、大変なのでやめたくなるが、それでもやめない人は多い(やめてないから新規事業として成功しているとも言えますが)
・インタビューをしてみると、「会社が好き」「会社に恩がある」という回答が多い

というのが標準値である気がします。

つまり、会社が好きになる、恩を感じるだけの期間は会社に在籍しないといけないとすると、10年程度、ちょうどスキルも社内ネットワークも整ってくる10年目くらいが新規事業にチャレンジさせるにはちょうど良いのでは、と思います。

企業の体質やスタンスにもよりますが、新規事業立ち上げのために外部から人材を招へいする(採用する)ケースも見られます。その場合、事業開発のスキルとしては申し分ないものの、社内のリソースを知らなかったり社内政治の手順を知らないなどで失敗した、というケースも聞きます。つまり、新規事業の成功は、事業開発のスキルだけではない、ということです。
(そういう方はスキルがあるので、肌に合わないと思うと簡単にやめてしまう、ということもあります。)

ということで、統計を取ったわけではありませんが、30代前半くらいが新規事業開発に携わるに一番いい時期ではないか、と思うわけですが、いかがでしょうか。

(とはいえ、リクルートさんやサイバーエージェントさんみたいな、新規事業が次々と生まれる企業だと、もっと若いうちからチャレンジさせた方が良いと思います。)