シナプス後藤です。

今まで通っていた歯医者が少し遠いところにあり不便だったのですが、自宅の近所に新しく歯医者ができたため、恐る恐る行ってみました。

新しい歯医者でまだ顧客層が十分ではなく、席も埋まっていないですし、スタッフも最少人数(先生と受付兼助手)でしたが、初回としては自分の歯の状態もよくわかり、満足出来る結果でした。

歯医者(医者も同様ですが)に求められるスキルは大きく3つあると私は考えています。
すなわち、

1) 診断スキル
2) 治療スキル
3) コミュニケーションスキル

です。一つ目は、どの歯が治療が必要で、どの歯は必要がないのか、また、どういう治療方針でやるべきなのか。二つ目は、歯医者の場合、基本は虫歯を最小限範囲で削り、歯にあった詰め物を作るいわば工作技術のようなスキルです。三つ目は、患者に納得してもらうように説明するスキルですね。
これは医師でも基本は同じで診断、治療、とインフォームドコンセントのためのコミュニケーションです。ただし、医師の場合でも内科だと治療はほぼ投薬になりますので、診断が正しければそれほど治療スキルは変わらないのではと思います。一方で、手術を伴う外科は歯医者と同様にスキルが求められ、一般的には症例数、つまり切れば切るほど優秀になる、と考えられているようです。

さて、新しい歯医者は新しいだけに、診断機器が最新機器です。カメラの機能は年々向上していますので、やはり最新機器は強い。また、コミュニケーションについても驚いたのですが、「虫歯になりやすい箇所」や「知覚過敏のメカニズム」などが動画で見せられるようになっているのですよね。
その歯科医は非常にコミュニケーション力の高い方でしたが、それがなくとも、患者の理解を促すツールができている、ということでもあります。

つまり、技術によって1) 診断スキル、3) コミュニケーションスキル、がかなりの部分担保されてしまうのだろうと。治療スキルは経験によるところが大きいものの、診断やコミュニケーションを最新鋭機器を入れればいいのだとすれば、経験のある歯科医が機器をリニューアルしたら最強だろうな、と思ったわけです。

問題は、コンビニの軒数よりも多い歯医者が、そこまで投資できる余力があるかどうか、でしょうね。