シナプス後藤です。

良く仕事をしていると「頑張ります」とか「頑張って」というような言葉を聞きます。私自身も言ってしまう事が多いのですが、頭脳労働者にとっての「頑張る」とは何でしょうか?

少なくとも、寝ないでやる、とか、御飯食べないで続ける、とか、移動時に走る、とかではないはずです。それが成果につながる感じがしません。

そもそも、頑張ると言うのはどういうことを指すのでしょうか?
頑張ると言う行為は、辛いこと、大変なこと、厳しい事に対して、意思の力、いわゆる、気合と根性で乗り越える、行動を起こす事を言います。寝ないとか、走るとかもしんどいことですが、それは頭脳労働者が頑張るポイントではないはずです。


頭脳労働者が頑張るポイントは、たった二つです。

一つは、考えるのをやめないこと。

考える、というのは大変な作業です。人間の頭は、疑問があるとその疑問を埋めようとするのですが、一度答えめいたものが出ると考えるのを止めたくなります。また、そもそも答えが無いような性質のものは考えたくありません。
ところが、当たり前のことですが、それでは大した成果は挙げられません。何か答えめいたものが出た時に、もう一歩「なぜ」や「他の方法」を考えられるかどうかが他者との差別化になります。それが頭脳労働者の価値の出し方ではないでしょうか。

もう一つは、重要なことから逃げないこと。

作業は極めて重要なものとそうでないものがあります。ですが、重要な作業は心理的ハードルが高いものが多いのではないでしょうか。営業の方なら重要な顧客よりも会いやすい顧客を優先することはありませんか?開発の方なら重要なテーマより取り組みやすいテーマを優先することはありませんか?誰かに頭を下げるのを避けていませんか?
これらのハードルになるのは、「嫌だな」と思う気持ちだったり、プライドだったり、失敗の恐怖だったりするのでしょう。しかし、そういったネガティブな心理的ハードルを越えて行かないと成果にはつながらないのです。


我々が頑張らなければならないのは、考えるという辛い作業を繰り返し続ける事と、嫌な気持ちを乗り越えて重要なことに取り組むことの二つです。それさえ出来れば、必ず成果につながるでしょう。


言うのは簡単です。でも、やるのはとても難しい。なぜなら、頑張らないと出来ない事なのですから。
ですが、それを頑張ってやることが出来たら、面白いと思いませんか?
当然成果は出ます。そして、頑張れば頑張るほど自分も成長します。今まで出来なかった事を頑張ってやるのですから。


私自身も出来ていないことなのですが、改めて「頑張る」を考えてみました。頑張りどころが分かれば頑張り様があり、きっと仕事も面白くなるはずです。

そう思いませんか?