シナプス後藤です。

総務省が出している「情報通信白書」を見たらちょっと面白かったので共有します。
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/

「情報通信白書」は総務省がICT(Information and Comunication、Technology)に関連する情報を纏めて出しているもので、国内の通信の状況だけでなく、海外の情報も出ているみたいですね。

通信関連はインターネットや携帯電話を中心として、非常に話題に事欠かないように思いますので、なかなか読みごたえがありそうな気配です。


最近、イノベーションの話をしていると、発展途上国におけるソリューションの話が出ますが、発展途上国では携帯電話の普及が進んでいる、と言われます。発展途上国の人も働こうと思うと情報が必要です。特に、人件費=給与に関する情報は非常に重要ですが、そういった情報も携帯電話があれば簡単に共有できるのです。

日本の通信環境の進展を考えると、携帯電話の前にまずは固定電話の普及率だろう、という発想をしてしまいます。
それは、我々日本の文がそうやって進化してきたからです。しかし、今からインフラを整える、と考えると通信網を国内に張り巡らせるより、基地局を一つ作ってしまった方が手っ取り早いわけです。日本は人口密度が極めて高いので、電線を張り巡らせる必要があり、併せて通信網も張り巡らせたのだと思います。しかし、いわゆる発展途上国は多くの場合、人口密度は日本ほど高くなく、広大な原野の中にポツンポツンと人が住んでいるわけです。そんな環境で固定電話網を張り巡らせるのはコストの無駄でしょう。

そういう技術的な背景があり、携帯電話が先に普及しているわけです。
その普及の状況を示すのがこのグラフ。
na101002


識字率は国の発展度合いを、そして、普及率がその国のインフラ進化度合いを示しています。

ちょっと前まで「Last One Mile」つまり、自宅までどうやってインフラを引き込むことが課題になっていましたが、結局無線技術の進化が物理的な線を凌駕した、と言う事なのでしょうね。

広い世界はデジタルの世界ではかなり狭く、言いかえれば近くなってきたという事なのでしょう。