シナプス後藤です。

大飯原発の再稼働に関して終始反対をしていた橋下大阪市長が、意見を変え容認しました。
意見そのものには各方面是非があるようですが、彼のロジックが非常に分かりやすいのでご紹介します。

※このエントリーは橋本市長の意見の是非や、原発の是非を述べるものではなく、「ロジックとしてわかりやすいかどうか」という観点で考えていますので、予めご了承ください。

彼の発言はtwitterで見られますので、そちらをご覧頂けると早いと思いますが、私が「わかりやすい」と感じたのは下記の流れです。
































ポイントは、彼の主張が「事実を正確に言おう」というスタンスであることですね。
勿論、安全の基準は人によって違いますし、実際に安全かどうかもわかりません。が、安全でないものを「安全です」と言って騙して稼働するよりは、「危険だけど、電力不足のリスクの方が大きいから稼働する」と言う方が正しいと思うのです。
それで、市民が「いやいや、原発のリスクの方が大きいでしょう」と言えば、彼は市長を降りることになるのだし、市民が支持すればそれはそれで良い訳です。


今回の議論は多分、こういうロジックでしょう。

「原発が事故を起こす確率×事故が起こった時のダメージ」 vs 「電力不足になる確率×不足(停電)のダメージ」

橋下さんの主張はつまり、「事故を起こす確率を隠ぺいするのではなく、確率がどの程度ある、と言った上でどちらの方がよりダメージが大きいのか?と言う事を明らかにすべきだ」、と言う事です。

彼がブレないのは、容認する時の意見表明で「反対しきれなかったのだから容認しますよ」としっかりと意見を変えたことを表明したことにもあると思います。
多くの方が「俺は反対したんだけどね。」と逃げるところを逃げずに意見を明確にしている。


言っている事が正しいかどうかは市民、国民が判断すべきことであって、その判断するための根拠を提示する。あるいは、明確な根拠を示して意思決定をする。

学ぶところは多いですね。