シナプス後藤です。

最近、Mets COLAが売れているそうですね。
MetsCOLA


キリンビバレッジHP http://www.beverage.co.jp/mets/cola/
CMでは、あしたのジョーが使われていますが、HPでは音声も楽しめるので、あしたのジョーファンの方は周囲に音声が漏れないようにご覧ください。(笑)


さて、Mets COLAはキリンビバレッジが発売した新しいコーラで、特保を取得したところが特に注目されています。

コーラは、コカコーラとペプシコーラ、2強の寡占でたまに類似品のチャレンジはありましたが、結局淘汰されてしまっておりました。
最近では、カロリーオフの傾向が強まっており、コカコーラはゼロ、ペプシコーラはNEXが主力商品になっているのではないでしょうか?

ハンバーガーチェーン等、パン食をメインに提供する外食企業ではコーラは重要なドリンクの一つです。言い換えれば、「コーラが無ければ成り立たない」と言う事にもなりえます。そして、まともなコーラを提供できる企業が2社しか無かったため、外食企業と取引できる飲料メーカーは、コカコーラ、サントリー(ペプシの日本での販売元)の二社に限られてしまったわけです。


ながらくこの状況が続いていましたが、それに風穴をついに開けそうなのがこのMets COLAですね。
恐らく、10年前ではこの商品は成功しなかったでしょう。この味が出せなかった、と言う事もあるでしょうけれども、今ほど健康に対する意識が高くなかったという事が大きいように思います。
以前は、「健康なものはまずい」というイメージが強かったのではないでしょうか。だから、「無理して飲む」「飲まなければならない人が飲む」といった薬のイメージです。
ヘルシア緑茶が発売されたのが2003年だそうですが、やはり苦さは否めません。好きな方もいらっしゃるようですが、万人に受けるような味ではないと思います。

それが徐々に「おいしく健康に」というところに価値が動いていきます。
私も飲んでみましたが、確かに美味しい。少なくとも、健康な飲み物が持つ「まずくても良い」という印象は無かったですね。
これは言いかえれば、「健康でおいしければ、その価値分の価格は許容する」という事が理解されてきたという事でもあります。

キリンはそれを見越しての「特保」取得だったのでしょう。この手の認可を取るのは取る分、維持する分でコストがかかります。そのコストを価格に転嫁しても既存の2強の一角を取れる、と言う読みだったのかもしれません。


今のところ、社会的なトレンドと商品の良さで売り上げが好調のようです。
食は習慣に依存するところも大きいので、これが消費者の習慣の中に入り込めるかどうかが次の見所ですね。