シナプス後藤です。

最近、「モノ売り営業だった人たちをソリューション営業にしたい」というリクエストを良く頂くようになりました。成熟したマーケットでは当たり前の動向ではあるのですが、まだまだ営業のスキルには磨きをかける余地がある、と言う事ですね。
人材を育成することで、企業がより強くなっていくのではないでしょうか。

「NINJAはNINJAでしか倒せない」とは、映画の中でのショー・コスギのセリフです。
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どの映画か失念してしまいました(ニンジャ・アサシンかどうかもわかりません)が、その映画の中では、「忍者」という種族はあまりにも強すぎて、忍者以外では倒せない、という設定でした。
米国では、ショー・コスギの映画からなのか、「忍者」という種族が最強であり、銃でも倒せない、という印象もあるようですね。
アニメで言えば、ルパン三世の石川五右衛門は、彼が持つ斬鉄剣で拳銃の弾も切ってしまいますし、北斗の拳のケンシロウも同様に銃は効きません。

人間の力は無限大であり、結局人間が最強、と言う考え方です。


さて、企業ではどうでしょうか?
私の感覚からすると、現代社会においてはどんなに強いプロダクトであっても優れた営業一人にはかなわないように思います。少なくとも、「この案件を受注できるかどうか」と言う事においては。
※現代社会においては、という前提を付けているのは、ニーズを満たす手段が様々ある状況だからです。逆に、ものすごいお腹が空いていて、営業は食料を持っていない、としたら「食べ物」というプロダクトには勝てないでしょう。


勿論、複数案件を同時にやろうとするとマンパワーには限界がありますから、不戦敗するケースもあると思います。
ただ、長期的な企業成長、と言う事を考えるとやはり人材育成は重要なキーワードなのは間違いありません。

長期的に考えれば、人材育成、という選択肢はとても良いと思います。
だから研修をしましょう、というのが研修ベンダーたるシナプスのご提案につながります。(笑)
ソリューション営業、と言うテーマでも提案できる研修はありますし、実際、手前味噌ではありますが、そこそこ成果も出ているのではないかと思います。


一方で、人材育成には限界があります。多くのリーダーシップ論や育成論は「人間は変われる」ということをベースにしているので、絶対に出来ない、と言うわけではないのですが、限られたリソースの範囲内では出来ないこともあるだろうと思うのです。
残念ながら人には向き不向き、というものもあり、採用の段階で「出来ること出来ない事」がある程度絞られてきます。

前述の「モノ売りからソリューション営業へ」という話は研修がベストではないケースも当然あります。人材育成で全員がハイクラスのソリューション営業になるならそれに越したことは無いのですが、どうしても即効性が無いように思いますし、例えば、顧客企業の社長を確率高くくどき落とせる営業はやはり数が限られますよね。

元々モノ売りだった営業にコンサルティングのスキルを身につけ、ソリューション営業にする、と言うのも選択肢ですが、それ以前に、例えば、
・ありそうな課題一覧を渡し、刺さりそうなものを見つけてくる
・課題に対してソリューション一覧を渡し、反応が良いモノを探してくる
という武器を渡したらどうでしょう?
モノ売り営業は「顧客が望んでいるものを当ててくるスキル」は高いように思います。それがモノ売りの真骨頂ですから。
つまり、営業支援で出来ることだっていっぱいあります。

残念ながら、人材育成は人事部門、営業支援は営業部門と、対象部門が分かれてしまいますし、それに対するサービスも研修会社と営業コンサルと分かれることが多いでしょう。
そうすると、結果的に我々ベンダーがソリューションが出来ない、と言う事になってしまいます。


人材育成は重要です。ただ、それを唯一解にせず、様々な選択肢を検討する、と言う事も重要なのではないでしょうか?