シナプス後藤です。

ビックカメラがコジマを買収するようですね。

日本経済新聞 「ビックカメラ、コジマを買収 家電量販業界2位に 」

家電量販店業界は、規模獲得の戦い、と言っても良いでしょう。
当初は都心をベースに展開していたカメラ系のお店、ヨドバシカメラやビックカメラ、カメラのさくらや、等が台頭していたと思いますが、途中から郊外型の家電量販店、ヤマダ電機、コジマ、K'sデンキのYKKが台頭してきました。
90年代には、YKK戦争と呼ばれる北関東の覇権争いがありました。

いずれの店舗も、郊外に広い店舗と駐車場を用意して、広い商圏から顧客を集めて売上を上げる、というモデルを採っていたものと思います。

現在では、ヤマダ電機が頭一つ抜けて、業界No.1になりました。
その後、エディオンやビックカメラ等2位以下のプレイヤーが合併を繰り返して規模を拡大していきました。
ビックカメラがコジマを買収すると、一気に2位に浮上するようですね。
家電量販店
出所:日本経済新聞


この業界は規模が重要です。それはバイイングパワーが効くからです。

では、家電量販業界では、なぜ規模がバイイングパワーに繋がるのでしょうか?
規模に依るバイイングパワーの源泉は大きく二つあります。
1) 販売数が多いとメーカーとしてはコスト効率が良い
2) 一定以上の販売数が無いとメーカーは困る

基本的な原理は、家電メーカーの「規模の経済性」にあります。家電のような工業製品は工場を作り、ラインを作って生産するので、1工場、あるいは1ラインで出来る限りたくさん作れればラインの稼働率があがり、固定費率が下がります。ですので、たくさん作れば作るほど、メーカーとしては1つ辺りのコストが安くなる。それが全部売れれば、メーカーとしてはとても儲かるのです。
と言う事は、たくさん売ってくれる人には儲かる分の利益をいくらか提供したとしても、Win×Winの関係が構築できます。
これが、1)ですね。

一方で、一度ラインを作ってしまうと、ある一定量以上売らないと今度はその償却費用や人件費等がかかってしまうため、「一定以上売りたい」というインセンティブが働きます。言い換えれば、一定以上売れなければ価格を下げてでも売った方が利益が出る、と言う事があり得るわけです。
これが、2)になります。


こういうメカニズムがある限り、2位以下のプレイヤーは合併を志向するでしょう。ヤマダ電機も規模拡大したいはずですが、買収可能かどうかは独占禁止法との兼ね合いになるのでは、と思います。
いずれにしても、まだまだこの流れは続くのではないでしょうか。

もうしばらくウォッチしておきたいと思います。