シナプス後藤です。

顧客が購入に至るまでには様々な態度の変化があります。よく、営業というと「押し売り?」というイメージを持たれる方がいますが、これは「欲しいと思っていない人に売り込みに行く人」というイメージが強いからだと思います。
当然、商品名も企業名も全く知らない商品で欲しいと思っていない人に「これを買って欲しい」と言うと怪しまれるでしょう。

一方で、様々なCMや資料を見て欲しいと思っている商品があります。そんな時に営業がやってきたら「よくぞ来てくれました!」となるのではないでしょうか。

つまり、顧客の態度によって必要なコミュニケーションは異なります。
これを示したのが態度変容のフレームワークで、有名なところでは、AIDAモデル、AIDMAモデル、等があります。

AIDMAモデルは、5つのステップで顧客の態度変容を表します。すなわち、

A:Attention ・・・注意
I:Interest ・・・関心
D:Desire ・・・欲求
M:Memory ・・・記憶
A:Action ・・・購入

です。

例えば、私はつい先日、サッカー日本代表の長谷部誠選手の著書「心を整える。」を購入しました。
この時の購買行動は次の通りです。

まず、長谷部選手が本を出した、というのは恐らく書店で見て知ったように思います。その時は、「あぁ、出したんだ」くらいの感想でした(Attention)。それが結構長い間、ベストセラーとして書店の「売れ筋」に並んでいると何となく気になります(Interest)。これが多分、数か月続いたのではないでしょうか?
ところが、先日、少し時間があって書店に立ち寄った歳、立ち読みしてみました。そうすると想定より面白かったので買おうかな、と一瞬思いました(Desire)が、ちょうどレジが混んでいたので購入をやめました。
そのあと、別の書店に立ち寄った時にふと「心を整える。」が置いてあることで記憶がよみがえりました(Memory)。なので、この本を買って帰ろう、と購入に至った(Action)わけです。


AIDMAモデル等の態度変容モデルは、顧客の態度によって必要な施策が異なることを示しています。私にとって「心を整える。」は長い間、欲しくないものでした。この段階ではレジが空いていようとも、あるいは安売りであろうとも全く買おうと思わなかったでしょう。(実際、価格で買おうと思うなら、中古本を探せば良いのでしょうが、まったく行いませんでした。)
つまり、この段階では、「欲しいと思わせる」ことに注力しなければなりません。私にとっては読んでみる、と言う事が一番効果があったようです。人によっては、「皆が読んでいる」ということが重要かもしれませんし、誰か権威のある人(有名なブロガーさんや芸能人等)が推薦してくれることが必要かも知れません。いずれにしても、「この本、面白いよね」ということを伝えなければ、その後の購入には至れない、と言う事です。
一方で、欲しいと思った時にはいかに買いやすくするかということが重要になってきます。私が購入をやめた理由は商品に関係なく、「並ぶのが大変」と言う事だけでした。言い換えれば、その瞬間にレジが空いていれば勝っていわけです。
消費者はきまぐれですから、一度買おうと思っても結局買わないことはいくらでもあります。ですので、買う気になった時にいかに買わせるかが重要ですし、繰り返し買う気にさせるようにずっと平積みや「売れ筋No.1」に並べておくのが大事なわけです。


商品特性や取り得るコミュニケーション施策、顧客の状況によって、モデルとすべき態度変容は異なってきます。ですが、顧客は態度を変容させながら購買に至る、ということは変わりません。
顧客に合わせた態度変容を見つけて見て下さい。